アフリカで初挑戦 – 圧力鍋の使い方と仕組み

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シュシューシュシューシュシュー!  シュシューシュシューシュシュー!

機関車を思い起こさせる音を出し、意外と多くの人に馴染みがあるけど、実は牽制されがちなアレ。

圧力鍋

「なんとなく便利なもの」とは知りつつも、圧力鍋をどういう時にどう使えばいいか分からない、もしくは危険な存在というイメージで手が出ない、軽くて安い普通の鍋に勝るほどの魅力をそこまで感じない、という人も多いのではないでしょうか(筆者も2週間前までそうでした)。今回はそういう人のために、筆者がアフリカで初挑戦した圧力鍋の使い方や仕組みを、買うまでに至った経緯や失敗例を交えて紹介したいと思います。

背景

必要性は納豆作りから

普通の鍋より高くて重い圧力鍋。そもそもアフリカはモーリタニアに来てまでなぜ買おうと思ったのか。

それは、アフリカで初挑戦した納豆作りに遡る(詳細は、ありがとう納豆ーアフリカでも成功した自家製納豆の作り方にて)。初めての経験でアドレナリンが出ていたので、8時間も大豆を煮る作業も苦にならなかったけれど、これからも作る気満々なので、さすがに毎回8時間もかけるのは、時間的にも経済的(キッチンの火は小さなボンベを使用)にもよくない。ということで8分の1以上の時間短縮で目的を達成できるらしい圧力鍋の存在が気になって仕方ありませんでした。

必要なものを自覚することの大切さ

自分の欲しいものが分かっていると、ごちゃごちゃしているスーパーやフリーマーケットでも見つける可能性が高いもので、納豆を手作りした次の週に、モーリタニアのスーパーで圧力鍋を発見!今までに何度も通っていたスーパーなだけに、掘り出し物を見つけたような感覚になった。思えば、この欲しいものが見つかりやすいのは、人生において適用できると思います。

自分が何をしたいか/何が必要かを自覚していると、手に入りやすい。 (MD NO SUSUME)

モーリタニアのスーパーの様子

よく見回してみると、一つの列全てが圧力鍋だらけ。こんなところにこんなにあったのかと思うほど。
大きさも「ちいさっ!」から「でかっ!」というものまでで、値段も結構張る。
目的はあくまで納豆ということで、小さ目のもの(5L)を選ぶことにする。気になる値段は、

「1,500 MRU (約4,500 円)」

うーん。と思っていたら近くに同じサイズのもので、

「700 MRU (約2,100 円)」

というものがある。色々見比べて見ても同じ鍋にしか見えない。店員に聞いてみると、

「知らん。(Je ne sais pas)」

という返事があり、鍋の中に入ってる説明書を読み比べてみたところ、ブランドが違うよう(ブランド名など記載されていないけれど、説明書の書き振りが違う)で、2倍以上値段がするのは箱がついている。どうみても箱の有る無しにしか見えないなー、と思ってもう一度違い店員に聞いてみると、

「箱があるのは高いよ、そりゃ。(“Bien sûr, s’il y a une boîte, c’est plus cher)」

という案の定テキトウな返事。モーリタニアのスーパーの様子やサービスのクオリティはこんな感じなので、あまり驚かない。

結局そこまで大きな違いがあるとは思えなかったので、安い方を購入。ちなみに700MRU(モーリタニアの通過でウギアと言う)があれば、外国人が行くような高めのレストランでも2人分くらいの値段なので、激安というわけでもない。ということで、おそらくそこまで悪いものでもないだろうと想定した。

圧力鍋の使い方

正直、初挑戦の圧力鍋を購入したものの、説明書は部品の名前と簡単な説明のみで、ブランド名も記載されていないためネットで使い方や注意の調べようがない。ということで、色々ネットで他のモデルの圧力鍋を調べていると、圧力の調整からオートロックまで、色んな機能がついているものがたくさんあるということを学ぶ。世の中はどんどん便利になっているなーと感心したものの、今回買った鍋にはもちろんそんな機能がついていない。

ということで、一般的な使い方とその注意についてまとめてみると;

  1. 必要な部品があるかチェック
  2. ふたを固定するゴム(パッキン)が壊れていないかチェック
  3. 鍋に食材と水を入れて蓋をして強火で加熱。加熱するまでに意外と時間がかかる(下記の沸点変更に関係するらしい)。水は入れすぎない(3分の2以下)
  4. しばらく加熱すると、例の「シュシュー」音がするので弱火にして加圧開始。ここから時間を測る(加圧の時間は材料や料理によって違う。例えば納豆用の大豆だと25分)。
  5. 加圧が終わると火を消して減圧。完全に圧がなくなるまで待つか、シュシューと音が出るところを上げて減圧するのもありだが、やけどに注意

圧力鍋の仕組み

圧力鍋は普通の鍋だと1時間以上煮込むものに便利。ものによっては時間やガスを8倍〜16倍まで節約できる。

なぜ圧力鍋だと早いのか。それは加圧によって沸点が変わるから。

なんのこっちゃという感じですよね。1つのイメージは1000の言葉に勝るということで、まずは下の図から。

(1) 特別な構造の中で加熱→ (2) 水蒸気が鍋から逃げず鍋の中をグルグルする→ (3) 気圧が変わる→沸点が高くなる(100℃→約120℃ → (4) 通常より高い温度と圧力をキープしたまま料理ができる (一定の圧力以上になることを防ぐため、おもりが上がって蒸気を少し出すしくみ) → (5) 短時間で調理可能

気圧が沸点を変え、沸点が高いと調理パワーが上がるといったところでしょうか。

普通の環境(気圧1)では、沸点は100℃。

山の頂上や上空では気圧と沸点は低いので、富士山の頂上(気圧約0.6 沸点約90℃)で米を炊くと、必要な温度の前に蒸発してしまい、芯が残る。

気圧が高い圧力鍋の中では沸点も上がり、その分調理パワーが強い(鍋によって、最高気圧が1.2から2.5とピンキリ)。

実際、爆発テロなどにも使用されるこの仕組みだが、使い方と注意事項さえしっかり把握していれば大丈夫とのこと。とりあえず試してみないことには始まらない。

実験

既述の通り、目的は納豆作り、ということで水に一晩つけた大豆を圧力鍋で調理してみた。普通の鍋で8時間かかった作業が圧力鍋では加圧30分のみということで、期待と不安にかられて挑戦。

加熱開始。

1分経過。変化なし。

5分。変化なし。

10分。シュ、シュ、シュシューシュシュー (始まった)加圧開始!

と思いきや、鍋から水が漏れる漏れる。

何だこれは。と思い、鍋の蓋をきつくしめるネジを回す必要があるのかなと思うが、少し怖い。水はどんどん出る。

結構ビビりながらネジを締める。少しマシになるがまだ水が出る。ということで、下のイメージのようなへっぴり腰で少しびびりながら、火を止めて一度減圧して、中を見てみることに。結果、大豆の皮がパッキンの間に挟まっていたので、加圧前に水が出る隙間ができた様子。

少し掃除した後、再度挑戦すると、今度は水が漏れないということで、

成功!!

実際終えてみると、不安とリスク→調査と挑戦→試行錯誤→成功といった人生の教訓のようなものを感じ取った。

技術が進歩して、慣れないことをするのはいつも不安やリスクがつきまとう(今回のケースでは、爆発、やけど、怪我)。そこで実際にしっかり調査することでリスクを軽減し、挑戦する。失敗すれば、そこを分析し、再度挑戦。

AIや車の自動運転についてもいろんな意見があるが、圧力鍋が世に出てきたときも同じような不安要素があったのではないかと思った。

ということで、今回はアフリカで初挑戦した圧力鍋の使い方と仕組みをモーリタニアの背景や失敗例をもとに説明しました。次回は圧力鍋を使った納豆手作りの続編を掲載予定です。

今回の学び 

今回学んだのは、目的を自覚しているとその道を見つけやすい、そして新しいものへの挑戦は不安とリスクがあるが、調査と挑戦、試行錯誤を経て成功へとつなげることができる、ということ。

最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこのブログが気に入った場合は購読お願いします。もしコメントや質問があれば遠慮なくどうぞ。良い学びを!

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