オーガナイザー(1) ーマテリアリストになる5つの条件

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ミニマリストを目指して、基本的に少なめのモノを所有しています。メリットは移動しやすいこと:前回引っ越しした時は半日で全ての作業が終了。

ミニマリストを目指して、新しい国に移住する時も、なるべく少なめのモノを持ち込んでいます。メリットは出費やストレスを最小限に抑えること:これまで4回長期滞在のための引っ越しをしたが、最小限の荷物にして追加料金もコンテナサービスもなくやり過ごした(アメリカ移住ー2007年, チリ移住ー2013年, モンゴル移住ー2015年はどれもスーツケース一つとリュック一つのみ、モーリタニア移住ー2018年は、主に食材を入れてスーツケース2つのみ)。

ミニマリストを目指して、職場のデスク上はスクリーンとマウス、コップひとつのみです。メリットは、視界の妨げも少なく集中しやすい。

ずっとミニマリストを目指してきたかというと、そうではありません。というより、生まれてから約10年くらい前まで、実は対極のマテリアリストでした。今ではミニマリストはより良く生きるための鍵を握っていると思います。そこで、ミニマリストやシンプルな生き方、プロダクティビティを(次回以降のブログで)深く追求するためにも、今回はマテリアリストについて、実例をもとに分析したいと思います。

なぜミニマリスト

我々の多くはモノや情報に溢れた社会に住んでおり、時には何が必要で何がそうでないかがわかりにくくなってきています。そんな中、世界的に有名になったコンマリさんや禅、ミニマリストの活動も普及して、ミニマリストやモノを減らす活動がホットな話題として取り上げられてきています。

一方、忙しさが美徳とされる世の中にもなり、「忙しさ=生産的(productive)」という誤解をする人も増えてきています。この二元論も今日ではトレンディな話題であり、グーグルでその2語(Busy / Productive)をタイプすると色んな記事が出て来ます(こんなもの, そんなもの, それ から あれまで)。と行っても結局のところどれもポイントは共通しており、生産的な人は分析し、優先順位をつけて集中的に行動し、忙しい人はそれらをしないということです。これらはミニマリストVS.マテリアリストの2言論にも当てはまるような気がします。

『孫子の兵法』で有名な孫武(紀元前545年生まれの、古代中国の軍人・戦略家・作家・哲学者)が言ったように、勝利のためには己と敵を知る必要があるということで、マテリアリスト(敵であった10年前までの自分)について、どうしてそうなっていたのかについて分析したいと思います。

「知彼知己 百戰不殆(敵と己をよく知れば、どんな戦いにも破れる心配がない)
不知彼而知己 一勝一負(敵を知らず己を知るなら、勝てることはあるが、負けることもある)
不知彼不知己 毎戰必殆(敵も己も知らないなら、何度戦っても必ず危険に晒されるだろう)」 ― 孫武, 孫子の兵法

あるマテリアリストの少年の物語

昔々、といってもそこまで昔でもないついこの間のような話。日本は大阪に生まれ育ったとある少年の物語。

私、筆者です。

大阪が生んだ好奇心の塊

大阪は何百年も前から商業都市として栄え、一般的に大阪人は話好き(大阪弁が特徴)で、買い物でも交渉が得意だと言われている。よく言われているのは、東京の人は高価な買い物を見せびらかす傾向があるのに対して、大阪人はどれだけ値下げをしたかを見せびらかしたいとのこと。日本人通しではあまりピンとこないかと思うけれど、日本をよく知る外国人は大阪と東京の違いについて色んな記事(こんなもの, あんなものそれ から あれまで)を書いています。

そんな大阪で生まれ、とにかく好奇心の塊だった幼少時代。というより、子どもは皆好奇心の塊である(が、大人になるにつれて・・・とこれについては本一冊の分量ほど言いたいことがあるので今回は置いておく)。とにかくいろんなことを見たい、したい、という気持ちが強い子どもで、そのベクトルは物欲に対しても強かったと思う。例えば、フリーマーケットやバザーが好きで、特に決まった欲しいものがあるわけでもないのに、毎週のように(時には1時間離れたところまで!)自転車に乗っては売っているモノを眺めていた。

核家族

生まれ育った家は5人の核家族が住む小さな公団住宅で、たくさんのモノに溢れていたのをキヲクしている。この世に光を授かった瞬間からすでに4人の家族が住んでおり、今思うと、5人サイズではなかったにもかかわらず、住宅はピアノや他のモノで溢れており、ごちゃごちゃしていたが幸せな日々だった(6畳間くらいの部屋にピアノがあり、そこで5人全員が寝ていた)。

一方、男3人兄弟の末っ子ということで、服はお下がりばかりで新しい服を着るということはほとんどなかった(今思うと納得できる)。それも影響しているのか、色んなことやモノに興味があった子どもにとっては物欲が積もりに積もっていったこともあるのか、既述のフリーマーケット通いが趣味になったのかと思う。

バブル時代

家族の状況に加えて、幼少時代は大阪を含めた日本全体がバブル景気だったということもあり、中流階級(日本のほとんどの家庭)にとってモノが手に入りやすかったということもあった(もちろん両親が頑張って働いて家族を養ってくれていたというのが大前提だが)。また、ほぼ毎週(時には週二回)のように家族で外食をしては、自分といえばほぼ毎回食べ残していた記憶がある。自分の胃袋のキャパを理解しておらず、また食べ物に対するありがたみがなかったための行動と言える。

モノと人へのありがたみのなさ

そんな状況下、真っ赤な嘘とひどい言葉を父親に吐いた日があり、その時のことは今もなおはっきりと覚えている。ある週末の朝、家で仕事をしている父親に話しかけ、スーパーファミコンの新しいゲームソフトを買って欲しいという旨を伝えると、特に理由も必要も無いということで断られた。そこで、何をどう思ったのか、当時の自分は

「買ってくれれるって言ったやんけ!」

といったところ、全く身に覚えのない父は、少し混乱模様(そんな約束は元々していないので最もである)。どうも納得していない様子を見て、更にひどいセリフを吐く自分:

「嘘つきや!そんなお父(とう)は嫌いや!」

当時の自分の顔を鏡で見たいと、今でも思う。何を隠そう、嘘つきは自分以外の何者でもないからだ。

口論が続き、なかなか引き下がらない息子を気の毒に思ったのか、それとも約束をしたのかと思ったのか、最終的に父はそのゲームソフトを購入してくれた(スーパーファミコンのガンダムのゲーム)。短期的にはそのゲームを楽しんだが、振り返ってみると、そんな嘘やひどいセリフを父に吐くまで価値のあるゲームなどこの世に存在しないなと思う。当時の自分のモノへのありがたみと思いやりの無さに呆れるくらいである。

思春期と環境

思春期までフリーマーケットの趣味は続いた、というかその傾向は更に強くなった。筆者の高校は私服制であり、日本の公立高校にとっては(少なくとも当時は)かなり稀な部類に属する学校だった(中にはそれだけが理由でその高校を選んだという生徒もいた)。そして思春期さながら、多くの生徒が服装で目立ちたいという気風があった(筆者も然り)。買い物先のお気に入りは、大阪万博会場のフリーマーケットで、今思うと「がらくた」と言えるようなもの(変わった人形、民族アイテム、名前も用途も知らないようなもの等)に加えて、学校のために特に必要でもない服を買うようになった。

大学時代では、新たに便利な「足」が手に入り(兄からお下がりとしてバイクをもらい、幼少期の服のお下がりには感じなかったありがたみを実感する)、ストリートダンスに熱中することで服やアクセサリーを更に買う必要性を感じた(イケてる服装は、イケてるダンサーの条件だと思っていた、まだまだ青かった当時)ため、買い物癖は更に助長の傾向をたどった。

マテリアリストの5つの条件

振り返ると、まさに生まれた瞬間から大学最終学年(留学経費を稼ぐため、最終年は必死でお金を稼ぎ、出費を最小限に減らした)まではマテリアリストの傾向にあった。そして、留学生活開始後も、マテリアリストの癖が戻るという悪循環にあった(そんな自分がどういう過程を経てミニマリストよりになったかはまた別の記事で述べたいと思う)。

総じて、実体験や、見てきたもの・読んだものから、マテリアリストの条件(少なくとも5つ)は以下のどれか(複数)に当てはまると思う:

  • 幼少期の家庭の様子
  • 経済的余裕
  • 好奇心
  • モノに対するありがたみ(の無さ)
  • 育つ中の環境

自分の例に限って言うと、マテリアリストであることは決して自分を幸せにするものではなかったと思う。モノを持てば持つほどモノや人への感謝の気持ちが薄れ、自分が何を持っていて本当に必要なものが何なのかに気づかず、頭の中が整理できない状態が続き、最終的には長期的には満足しないという状態に至る悪循環んだったように思える。英語の「want」という言葉はまさに的を得ており、「欲しい」という意味もあれば「足りない」という意味もあるからである。

今回の学び 

マテリアリストになる条件は、家庭や経済的状況、個人の性格や育つ環境などである。モノを持てば持つほどモノが欲しくなり、本当に必要なものに気付かなくなり、思考や環境が整理されず、長期的には満たされることがない。

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