もしあなたが学校の校長先生だったらどうしますか 3

ほぼ全ての人が、教育は良い人生を掴むための手助けになると同意するでしょう。
たくさんの人が現在の学校教育システムを批判するでしょう。
いくらかの人は、将来に向けてどのようなことが必要になってくるか知っているように思います。
そして、ごく僅かの人が実際に従来の教育システムを変えています。

では、将来のための特定の学校教育モデルはあるんでしょうか。思うにその答えはNOで、それがまさに大事なポイントだと思います。まさに全ての生徒、地域、文化が違うように、学び方や教え方もその変化に対応させるべきだと思います。そして学校のモデルも然りです。

このエントリーでは、一冊の本、一つの記事を紹介し、その後でちょっとした質問をしたいと思います(その頃にはこのエントリーのタイトルを忘れてくれていることを願います)。

まずはじめに、最近読んだ面白い本で、「Creating Tomorrow’s Schools Today: Education – Our Children – Their Futures (明日の学校を今日つくる:教育-我々の子ども-彼らの将来)” (Richard Gerver, 2014)。読み終えて気づいたことですが、Kindle版の中で(28のメモと)109個の文章をハイライトしていました。どれも自分に学びや気付き、共感といった形でインパクトを与えてくれたものなので、いくつかをピックアップし、それを(1)学校教育、(2)問題点、(3)将来の方向性の3つのグループに分けてシェアしたいと思います。

(1) 学校教育

  • 全ての学校は異なっており、子どもたちは皆それぞれ個性をもっている。その結果、どこでも通用するといった学校モデルはない。それこそがこの本のポイントである。教育者の課題はその点を意識し、それぞれの地域にクリエイティブに適応させ、何がその時々にそこで一番機能するのかを見つける必要がある。それがこれからの、そして今までにおいても唯一のアプローチである。
  • いろんな意味でも、教室と学びはカジノのようなものである。ただ違うのは、ギャンブルはお金を賭けるが、教育は自尊心を賭けるという点である。
  • 本当に大事なのは、何を教えるかよりも、どう学ぶかである。

(2) 問題点

  • 我々は現在21世紀も10年以上過ごしてきたにも関わらず、少なくとも200年以上前のモデルを基にした学習カリキュラムを使用している。
  • 我々は皆経験済みなので、学校という点に関してはエキスパートといえる。その結果、自身の経験から、こうあるべきだという視点で見がちである。問題なのは、学校というのは前例ベースでは成り立たないということである。というのも、しっかり機能したかしなかったかは別にして、それは過去のモデルに過ぎないからである。学校は我々のノスタルジアのためではなく、我々の子ども達のための将来の準備として形成されるべきである。
  • いろんな意味でも、現在のシステムは子ども達が出来ることではなく、出来ないことに焦点をあてるという特徴がある。
  • 最近の子ども達は責任を持って行動を起こさないという批判を何度もよく耳にするが、残念ながらその機会を与えていないのが現状のシステムである。

(3) 将来の方向性

  • 私たちは、なぜ今これを行っているのか、誰のために行っているのか、そして他に良い方法はないのかという点に関して疑問に抱くべきである。
  • 現在、学校に入学する子ども達が将来定年退職する頃には、18-25の別の職場を経験しているだろう。一方、現在定年退職する人は、これまでに4-5の職場しか経験していない。
  • 我々教師は紙とペンを持ち、コミュニティがストーリーを伝えるという役割を持つ。もしストーリーが教師側のみから伝えられると、それは偽装になりがちであり、もしコミュニティ全体から伝えられると、それが本物になる。
  • 学びは辛いもの、犠牲、である必要はない。
  • どのようにして学校をディズニーランドにかえられるのか。もし我々が8歳だったら何を学びたいか。どうして読み書き・計算の授業はつまらないものが多いのか。
  • ニュースで数人の教育専門家が提案していたことだが、全ての教師が役者としての訓練を受けるべきある。というのも、やはり教師から伝えられて新しいことを学ぶことが多い。教わることは学ぶことのコアである。楽しませてくれる教師は、単調でモノトーンの教師よりもいつも優れているということを否定することはできないだろう。(自分がより良い教師になるために、演劇を勉強したのもこのためです!!)。

この筆者は、革新的な学校モデルを開発・実践しています。内容としては、コミュニケーション、興味、文化や幸福感といったものをベースに新しいカリキュラムや部屋を作り、ワークショップやロールプレイングを通して地域コミュニティの参加を促ました。興味深いことに、このモデルはアニメーション映画組織のPixar(スタッフの可能性を最大限に発揮するために、積極的にの個人の興味分野に時間を費やすことに協力している)から影響を受けているとのことです。

次に この記事 では、デザイン思考(Design thinking)を基に学校モデルを作ったという一例を紹介しています。同記事によると、デザイン思考の基本的なステップとしては以下が挙げられるということです(他のいろんな分野でも活用できそうです):

  1. ユーザーを理解する。
  2. 現状を把握する。
  3. 問題点をはっきりさせる。
  4. 解決策をブレインストームする。
  5. 大まかな案を作り上げる。
  6. 解決案を試行錯誤する。

ここでは、学校の校長とそのチームで、現状とニーズを理解するために80人のコミュニティメンバーにインタビューをし、ブレインストームをして「大まかな」案を作ったという例が紹介されています(大まかなので、その後の変化に対応できるとのことです)。

ということで、以上のポイント(学校教育、問題点、将来の方向性、デザイン思考)を踏まえて、以下の質問をします:

もしあなたが学校の校長先生だったら、どうな学校を作りますか。

自分だったら、とりあえず現地のニーズを調査します。それでも中心となるポイントは、関連性(意味があるもの)、興味、コミュニティーメンバーの参加、そして学びと教えを楽しむという点だと思います(教師が楽しむといった点も忘れられがちです)。

インフラ面に関していえば、予算が許す限り、教室の環境をオープンスペースにして、かつ個人で働けるスペースも設けたいです。また、校門から教室に着くまでのスペースをいかに楽しく、プロダクティブにするかにも力を入れたいと思います(ニュースのポスターや、絵画、そして運動ができるスペースなどを設けることで、生徒や教師が教室に着くまでに清清しい気持ちになるのではと思います)。

 Wooded oasis: Architect Ben Nakamura designed Nanasawa Kibounooka Elementary School, which is located in a forested setting in Kanagawa Prefecture. The school uses solar panels and natural lighting to cut down on its carbon footprint. オープンスペースの教室 (写真: Japan Times)

学校のデザインを考える作業は個人的にかなり楽しかったです。きっといろんな人がそれぞれの学校デザインを持っているだろうと思います。
このエクササイズは、自分たちや子どもたちのためにも、次世代が学校に何を必要とし、どうあってほしいかを考えるいいきっかけになるのではと思います。もしまだの人は、以下の「校長だったら」シリーズの1と2もどうぞ。

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もしあなたが学校の校長先生だったらどうしますか 1
もしあなたが学校の校長先生だったらどうしますか 2

もしあなたが学校の校長先生だったらどうしますか 3」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: What would you do if you were a school director 2 | MD NO SUSUME

  2. ピンバック: What would you do if you were a school director 1 | MD NO SUSUME

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