忘れられた遊び

2015_10_31_Play

コレはとても重要なもので、我々をより賢く、クリエイティブに、社交的に、健康に、そして幸せにしてくれるものです。ただ、昔は持っていたにもかかわらず、大人になるにつれてどんどん失いつつあります。

それは遊び心です。

教育分野に従事してきたものとして、子どもの遊びについての文献や、遊びに直接触れたりすることは今までによくありました。ただ、あまり馴染みのなかったのは大人の遊び(日本語で書くと少しいかがわしいニュアンスが表れますが、そっちではありません)についてです。最近読み終えた本に、その大切さについて強調されていたものがあり、かなり感銘を受けました。

その本とは、『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果(元タイトルはPlay: How it Shapes the Brain, Opens the Imagination, and Invigorates the Soul)』 (Stuart Brown, 2009)。いつものように、この本から抜粋したKindleのハイライトを以下の5つのテーマに分けていくつか共有したいと思います:(1) 本のねらい、(2) 遊びがもたらすもの、(3)遊びを失うとどうなるか、(4)遊びとは何か、(5)大人が遊び心を取り戻すためのエクササイズ

(1). 本のねらい

  • 結局、同書は、遊びの役やりを理解し、我々自身の真実を発見するために使うためのものです。そして、何百万年もの間に進化してきたものの力を利用することで、我々に本当に何が大事なのかを見つけて、自分たちの世界を広げるためのものでもあります。

(2). 遊びがもたらすもの

  • 遊びとは、我々の人生を救ってくれるものと言っても過言ではない。
  • …概して、哺乳類の脳の大きさと、遊び心は強い相関関係にある。
  • …遊びは脳を形付け、動物をより賢くし、より環境に適応しやすくする。高位に属する動物にとっては、社会性を養うた目に必要なものでもある。我々に関して言えば、創造性やイノベーションの核となるものでもある。
  • 多くの研究が証明したのは、遊びに熱中する人、探求心をもって生涯学び続ける人は、痴呆症やその他の脳に関する問題を抱えにくいだけでなく、心臓病など、脳に直接関係ないとされる症状にもかかりにくいということである。

(3). 遊びを失うとどうなるか

  • もし長期間遊びが行われなかった場合、我々のムードは落ち込んでしまう。楽観的な感慨も失い、不感症に陥いり、長期的に喜びを感じなくなってしまう。睡眠不足と同様、「遊び不足」による様々な問題も科学的に実証されている。
  • 遊ぶことをやめてしまうと、発達も止まってしまい、エントロピーの法則が成り立ち、物事は崩壊の方向に向かう。
  • …「遊び」の反対は「仕事」ではなく、「意気消沈」である。

(4). 遊びとは何か

  • …遊びの定義:一見何の目的もないような活動で、喜びを与え、自意識や時間の流れを感じさせなくさせるもの。自分自身を動機づけ、もう一度やりたいと思わせるものでもある。
  • 気が遠くなるほど昔から動物の間で進化してきたものであり、サバイバルに役立つものでもある。
  • 大人になるにつれて、ある一定の時から遊ぶことに対して悪いことと感じるようになる。
  • 時には、難解な課題に取り組むときに大事なのは、遊び心をもつことである。そういう事情からも、子どもたちはコンピューターの仕組みなどを学ぶことにおいて恐れずに試行錯誤を繰り返すため、間違えることを恐れがちである大人よりも進歩が早い。
  • …本当の遊びというのは、他人によって促されるというよりは、自分の内面から滲み出てくるものである。
  • 遊びとは探検であり、今までに訪れたことのないところに向かうことである。

(5). 大人が遊び心を取り戻すためのエクササイズ

  • 子どもにも大人にも役立つエクササイズとしてよく活用したのは、5年後か10年後の将来を視覚化してもらい、弁護士やお金持ちになるといったものではなく、自分を幸せにし、興奮させるためにどんなことをしているかについて尋ねることである。それ自体が想像力を使った遊びである。
  • 自分自身を創造力の渦の中に入れてしまい、とにかく何を考えるか、感じるか、するかについては判断を下さず、どのようにするかに焦点を置くことが大事である。行き詰まったときは、50種類の不可能だと思う解決策について考え、45種類を切り捨ててみると良い。
  • 本当に遊び心を取り戻すためには、過去を回想することで、今の自分にどんな遊びが適しているかを思いつくきっかけになる。
  • 毎日どこでも、遊びを発見する機会はある:テニスボールを投げて犬と遊ぶ、糸を引っ張って猫と遊ぶ、本屋さんで色々探すなど。「立ち止まって、花の香りをかぐ」というのは、昔からあるアドバイスで、一見ばからしいかもしれないけど本当に役にたつものである。
  • 自分自身に対して、遊び心を持って、初心者になる許しを与えなさい。
  • どんな遊びが適しているかを探すときに有利なのは、とにかくやってて楽しいと思うことを探すことである。
  • 最も簡単に遊びを始める方法としては、実際に動いて何かをすることである。とにかく動いてみるとよい。散歩でもいいし、飛び跳ねてみるもよし、犬とボール遊びをするもよし。動くというのは、遊びのもっとも基礎となるものである。

——————-『Play: How it Shapes the Brain, Opens the Imagination, and Invigorates the Soul』 (Stuart Brown, 2009)からハイライト抜粋、訳:ブログ筆者——————

とにかくこの本には影響を受け、かつてはもっとあったであろう遊び心の筋肉を失いかけていた脳に刺激を与えてくれました。
遊びについてもっと学ぼうと思い、オンラインコース(EXPLORING PLAY: The University of Sheffield)を受講し始めましたが、今のところ、子どもの遊びに特化した内容が多いようです。でも、とにかく、もう少しこのコースとPLAYしてみようと思います。以下、同コースで紹介されていた、子どもの遊ぶ権利に関するいい感じのビデオです。

【This Is Me : Article 31 and a Child’s Right to Play (International Play Association (IPA World))】

そして、このビデオの曲がすごいいいなぁと思ったので、携帯のアプリShazam (このアプリは最高です)で曲名を探してみました。すると、voila!、この曲のビデオ自身、大人の遊び心と夢を示したものです(ナイスチョイス!)
【Imagine Dragons – On Top Of The World (Official Music Video)】

一方、このテーマについて考えていたとき、昔読んだ本『Diary of a Wimpy Kid』にあったセリフを思い出しました。主人公が、少しオタク気味の友達に対して「もう中学生なんだから、遊ぶ(play)という言葉は使わずに、一緒にブラブラ過ごす(hang out)という言葉を使うべきだ。」と言っていたのを思い出しました。

どうやら、我々自身が大人が遊び心を持つのを制限している文化を培っているような気がします。せっかくなので、遊び心を取り戻す努力を始めようと思います。

さて、頻繁に遊んでいますか。大人として最近遊んだのはいつですか。もしあまりないなら、おそらく今がそれを取り戻す機会かもしれませんね。

今回学んだのは、

遊びとは、目的がないようにみなされるので、大人には重宝されないかもしれませんが、その目的のなさが遊びの核たるもので、実際は我々を賢く、クリエイティブに、健康に、そして幸せにしてくれるものです。何より、楽しいということは大事で、我々大人も、日々のエクササイズを通して、遊び心を取り戻すよう努めるべきである。

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忘れられた遊び」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: Play, Art and Innovation | MD NO SUSUME

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