かわいい子には旅をさせろ

日本の諺で、「かわいい子には旅をさせろ」というのがありますが、まさに的を得ていると思います。旅をすればするほど、普段の日常では遭遇しない違い(新しい人や文化との出会い)に気付き、何かを学ぶものがあります。

仕事上、チリの色んなところを回ることがありますが、今回は、ここ3日間に訪れたチリ8州において、「子どもの育て方」というテーマに絡めて3つの家族を紹介したいと思います。

[家族 1: 活発な娘とその母親]
サンティアゴからコンセプシオンの飛行機の中で、ある家族(娘と母親)の隣に座っていました。チリでは学校の冬休みに突入(2-3週間)したので、多くの家族は旅行や休息の時間を設けています。その娘は母親に休み中に何をするかの提案をいろいろしていました「海まで歩く・丘までピクニック・たくさんの人と会って話をする」等の提案でしたが、母親はそれを全て断っていました。「だめだめ、どれも却下。この2週間は一日中寝ているんだから」と言っていました。

[家族2: 奇跡の娘と教育的な母親]
チリのLos Ángelesというところからバスに乗ったところ、隣に5歳くらいの女の子と母親が1つの席で窮屈そうに座っていました。2人の話が耳に入ってきて、興味深いなーと思ったのは、その母親がかなり教育的で、バスで通る場所の歴史を語ったり、いろいろ娘に質問したり、彼女のチリなまりのスペイン語を標準的なスペイン語に直していました(中南米のほとんどの国ではスペイン語を使いますが、どの国もそれぞれの話し方があり、チリの訛りはかなり特殊で、他のスペイン語圏の人にも理解されない時があるといわれています)。

話を聞いていると、どうしても気になったので、「すいません、あなたはもしかして学校の先生ですか。」と尋ねると、
「いえ、教師ではありません。以前は看護婦でした。」と答えてくれ、その後会話が続き、かなりインパクトのある話をしてくれました。
「実は彼女が生まれる前に3人の子どもを流産でなくしました、彼女は4人目でありながら1人目で、唯一の娘です。彼女の存在は奇跡だと思っています。だから、彼女に役立つと思うものは、全て教えてあげたいと思っています。それが私の使命です。」

この「4人目でありながら1人目」の娘はとても好奇心旺盛で、自分にもいろんな日本についての質問をしてきました。この母親の話を聞いて、自分もつい、この奇跡の女の子にいろんなことを教えてあげたいと思いました。

[家族 3: 歯ブラシをもたない田舎の家族]
日本の無償資金支援として、農村部が大半部をしめるある市に「出張歯科治療車」を供与しました。この地域では歯科治療のアクセスがいままでなく、緊急の時には1日かけて移動して病院で予約をとるということになっていました。
内部に必要機材が備えてあるこの車のおかげで、地域の人は初めて家から近いところで治療を受けることができるようになったそうです。この車は3週間毎に地域にいくつかある小さい診療所へと移動し、ケーブルで電気と水を診療所からもらい、近所に住む住民が治療を受けることができるというものです。始まって2年間のこの出張車ですが、問題なく機能していました。

このプロジェクトは、創造的・効率的であり、多くの人のニーズに応えていて素晴らしいなと思いました。(実際に数人の利用者と話したところ、日本のおかげで本当に助かったと喜んでいました。)

【出張歯科治療車の写真】

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驚いたことに、担当の歯医者さん曰く、中には歯ブラシをもっていない人・人生で一度も歯磨きをしたことがない人などもいるらしいそうで、彼女が「歯を磨くこと」を教えてきたそうです(「どう磨く」かよりも前に)。中には、子どもは学校の先生から歯磨きについて教えてもらうケースもあり、その子が親に教えるというのも何件かあったみたいです。

実際、自分のケースでは、旅に出てから(日本を出てから)とても歯のケアについてかなり慎重になりました。海外では、特に外国人には歯科治療が異様に高い国が多いからです。そういった意味では、「かわいい子には旅をさせろ” というのが自分の人生でかなり役立ったと思います。

今回のたびで、色んな家族を見たことで「子どもの育て方」についていろいろ考えさせられました。

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かわいい子には旅をさせろ」への4件のフィードバック

  1. takenoshita

    考えさせられるね。他の国の子育て興味あるなぁ。
    出産のときの、元気に生まれてきてくれただけで奇跡!って思った感覚を忘れずに子育てしていきたいと思うよ。

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  2. MD 投稿作成者

    Takenoshita さん
    違う文化や考え方がそれぞれの地域によって違うのはおもしろいね。
    グアテマラの伝統では赤ちゃんグルグル巻きらしいです。(箱の中の赤ん坊”参照)

    返信
    1. takenoshita

      フィンランドはやっぱり子育てサービス充実してるんやね。ぐるぐる巻き、日本でも赤ちゃん泣き止ませるときにはするけど、ずっと巻いてるのかな?面白い
      !妊婦が腹帯するのは、日本の独特の風習って聞いたよ。

      返信
      1. MD 投稿作成者

        フィンランドは子育てや教育に関する意識が高いから世界中が注目しているみたい。
        日本も長い歴史あるし、探したらいっぱい出てきそう。また育児なり教育なりで面白いネタあったら教えてくださいー。

        返信

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