初書籍『なりたい自分との出会い方』の概要、表紙への思いと裏話

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初書籍が8月9日に出版されます!

タイトルは…(長いので息を吸って…スゥーーーっ)

『なりたい自分との出会い方: 世界に飛び出したボクが伝えたいこと』
(岩波書店:ジュニアスタートブックス)

(🗣一息で言えた!)

ということで、初書籍発売を記念した今回の記事では、本の概要や、本の中には出てこない表紙に込めた思いや、出版に至るまでの裏話の少しを紹介したいと思います。

岩波ジュニアスタートブックとは

本の概要に入る前に、まず本書がどういう位置付けなのかについて軽く触れておきます。まず、出版社は岩波書店。創業100年以上前(1913年)で、「岩波文庫」や「岩波新書」「岩波ジュニア新書」そして国語百科事典『広辞苑』の刊行もしている老舗出版社(出典:ウィキペディア)。

そんな岩波書店から約1年半前(2021年3月)から始まった今回のジュニアスタートブックス(通称ジュニスタ)。中学生からの若者を対象にした学問入門シリーズとして、自分の可能性を広げていくための「学び」に役立つシリーズ(出典:岩波書店。これまで15冊が出ているこのシリーズの著者は国際連合事務次長から大学教授、NGO職員や歌人や俳人などで、テーマも多岐に渡ります。

本の概要

そんなジュニスタの第16作目になる拙書ですが、簡単に言うと、人生の進路や生き方・働き方・学び方についての本です。メインオーディエンスは中学生からですが、自分らしい生き方・働き方・学び方について考えたい・何かしてみたいと思っている高校生・大学生または若者の周りにいる大人(保護者や教育者)などにも強いメッセージを込めているので読んで欲しいと思っています。以下、概要と目次です。

将来の夢、まだ決まってなくても、だいじょうぶ! 就活しないで日本を飛び出し、ダンサー、舞台役者、料理人、教師を経て国際協力機関で働く〈元・落ちこぼれ中学生〉が、「人生はなんでもアリ!」のキャリアストーリーをお話しします。学び方・働き方が多様になるこれからの時代、自分らしく生きていくためのアドバイス。
(出典:岩波書店サイト

本の表紙に込めた思い

個人的にジュニスタがとてもいいなと思うところは、白黒ではなく2色使い、イラストなどが多く、フォントサイズが大きくてページ数も少なめで分かりやすいという点。そんなジュニスタには専属のイラストレーターさんがいますが、少しでも自分の伝えたいイメージが伝わるように、本の中に登場するイラストの拙い下絵を筆者が作成して、それをベースに作っていただきました(もちろん、その下絵の多くはスペース上の関係などで日の光を浴びない存在になりましたが。ごめんなイラスト達)。

中でも、ずっと形に残る本の表紙に関しては、目にした人が手に取るか取らないかを決める大事な要素なので、可能な限り伝えたいことを残してもらいました。

表紙に入れたかったのは3つ。

1つ目は「扉」。人生にはいくつもの扉があり、それを開けるかどうかは自分次第(時には勝手に開く時もありますが)。この本を手に取った瞬間から、読者はなりたい自分と出会う扉の一つを開け、一歩ずつ歩み出す準備をしているという意味を込めました。

2つ目は「道」。足跡のある道(先人が開いてきた道)においても、道なき道も残しておきました。

3つ目は「山」。人生は山あり谷ありというニュアンスを残したいと思いました。

以下が、BEFORE(筆者の下書き)とAFTER(完成版)です。

【表紙BEFORE_筆者による提案下書き】

【AFTER_完成した表紙 by ジュニスタのイラストレーターさん】

どうでしょうか。下書きもそこまで悪くないんじゃないかなーとか思ってます。また、表紙をパッと見ただけでは分かりませんが、以下のように、絵全体が表紙から裏表紙まで飛び出して広がりを見せる感じになっています。

そして、本ができる直前に日本を出たため、編集者の方ができた見本の写真を送ってきてくれました。何本か重ねると、ジグザグの道がつながっているという意図しなかった絵図になっています。まるで、「人生はジグザグでいいんだよ」というメッセージにもなっています(後付けです)。

出版に至るまでの裏話

あまり詳細なことは書けないのですが、出版に至るまでの裏話をいくつか紹介します(この内容でも出版社から怒られた場合は、すぐに消去しますw)。

・出会いから企画書まで
「本の出版てどうやってすんの?」と思っている人も結構いるかと思います。私も然り。
結論は、ケースバイケース。出版社から有名人に直接声がかかる場合(それでも企画が通らない場合もあり)や、持ち込みで企画書を出す(最近はあまり受け付けないという声も)、知り合い繋がりで話があがる、編集者が誰かを見つける等、色んな経路があるみたいです。筆者の場合は、ある出版記念イベントで編集者と話をする機会があり、その後に会議を設けていただき、自分が何者かという話をした後に、じゃあ企画書出してみたら、という流れになりました(最初は企画書を出したいというよりは、純粋に出版業に興味があったから学んでみたいと思ったのがきっかけです)。筆者のような無名で出版経験のないものはなかなか狭き門かもしれませんが、偶然が実を結ぶ貴重なご縁に恵まれました。

・企画書から執筆作業まで
最初に出した企画書は微妙な反応で、それでも何かを見出してくださったのか、別の企画でアプローチしてみてはどうかということになり、何とかそれが通りました。出版社や本の内容によって進め方も千差万別だそうですが、筆者の場合は、少しずつ編集者と一緒に作っていくという形で、何度も削っては手直しをしました。最後まで出版されるかどうかの保証はないまま、1年以上が経ちましたが、このプロセスは非常に大きな学びになりました。

まず、ネタ集めや差別化をはかるためにも、生き方や進路、国際協力系やジュニスタの過去の書籍などの関連書類でアクセスできるもの200冊以上読み、他の著者同様「若者をサポートしたい」という共通の意識を持ちながらも、他にはない要素をなるべく入れるようにして、全力で書きました。実際に本を作るという工程でかなり本を読むことで、少し世界が広がった気がします。

一番大変だったのは文字数制限。分厚くて詳細な専門書などに比べて、こういう若者向けの本は大事なメッセージのみを分かりやすく伝えるもので、極限まで無駄な肉を削ぎ落とす必要がありました。「あれもこれも伝えたい」というアイデアがどんどん出てくる自分に対して、編集者の方もよく対応してくれたと思います。正直、最初の下書きを半分以上削り、何度も見直しすぎて感覚がマヒしてしまったこともありましたが、何とか形になりました。

・国際機関の編集と本の編集の違い
国連や国際NGOの仕事において、事業企画書や報告書、研究論文等を同僚と作っていくことがよくありますが、しばしば編集する同僚側の意向が強く反映されてしまい、下書きを作った作者の意向とはかけ離れたものになることが珍しくありません。一方、今回本の編集プロセスを経て大きく違うなと思ったのは、編集者や校正者が提案や変更、削除などはしつつも、精一杯作者の意向を尊重する傾向があるということで、筆者としてはとてもありがたいものでした。

・国際機関のルール
執筆作業の後半、国際機関で仕事をしていると、「仕事とは関係のない個人の出版物に関しても所属組織からの承認を得る必要がある」と言われました。急遽本の概要を英訳化し、「所属団体のビジョンなどに反するどころか、活動内容を推進する効果がある」旨の説得をする必要があり、この承認がおりるのに1ヶ月以上かかりました。

・出版間際でタイトル急遽変更
上記のような長いプロセスを経て、いざ完成に向かうか…という原稿完成直前で、本のタイトルの変更を余儀無くされました。というのも、他の出版社の若者向けのシリーズで、当時のもの(ここでは言えませんが)とほぼ同じタイトルの本が出版されるという、全くの予想外の事態が起こりました。読者が検索する際などに混同や混乱があり、避ける必要があるということで、急遽タイトル変更案を練ることに。タイトルは出版社と筆者にとってとても大事なものなので、何度もやりとりがあり、やっと今のものに決まりました。

・スティーブ・ジョブズのびっくり字幕
これが本記事で紹介する裏話の最後。
ジュニスタシリーズは本の最後に「一歩踏み出したい人のオススメブックガイド」というコーナーがあります。そこで、表現にも色んなアプローチがあるということで、筆者は色んな言語が原本の書籍やプレゼン、Youtube、映画などを記載しました(「ブックガイド」とちゃうやん、と思われるかもしれませんが、これもまた一興)。

その中の一つが、私がかなりオススメするスティーブ・ジョブズのスタンフォード大学の卒業式スピーチ。色んなyoutubeバージョンがあったため、スタンフォード大学の公式のものにすれば日本語字幕もあるし、問題ないだろうと思っていました。何度か編集者とやりとりをして、最終チェックということで、何気なく字幕のクオリティはどんな感じだろうかと思って全部見てみることに。

すると、30秒もたたずに、あまりの衝撃に「ブーっ!」と吹き出してしまいました。

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何度も見ているこの動画。最初は厳格な雰囲気で口数もほぼなく、ジワジワと始まる感じですが、27秒くらいから、いきなりスティーブ・ジョブズの日本語字幕が、こてこての関西弁になってるやないか!今どき「ほんまおおきに」なんか誰が使うねん、てかこの日本語字幕作ったん誰やねん⁉️と心の底から思いました。

急いで編集者と一緒に修正作業に移って最終化に進みました。

日本語字幕がやばいスタンフォード大学のyoutubeリンク

とまぁ、約1年半、色々な過程がありましたが、『なりたい自分との出会い方: 世界に飛び出したボクが伝えたいこと』(岩波書店)は8月9日に出版されます。既に予約を開始しております。

「へー、面白そうかも…」と感じていただけたら、ぜひアマゾンで予約、もしくは書店で本書を手にとってみる、またはSNSなどで興味のありそうな人にこの記事や本のリンクをシェアしていただけまると嬉しいです。

この本を通して、メインオーディエンスである若者はもちろん、保護者や教育者、自分らしく生きていきたいと思う全ての人たちに、少し変わった角度から風を吹かせることができれば幸いです。私も現在進行形で歩き続けていきます。

それでは、本の最後にある文に、私の今の思いを少し付け加えてこの記事の締めにしたいと思います。

本書を通して、周りの大人(保護者や地域コミュニティ、教育者など)が協力し合い、少しでも多くの若者が「すきやり(*)」や、なりたい自分と出会ってマイペースで歩んでいくことができれば、それぞれの人生、そして世の中はもっと良くなるのではないかと思っています。

(*) 本書で出てくる「すきなこと・やりたいこと」の略語

今回の学び

長い時間や労力を費やして完成した本を作成するプロセスから多くのことを学び、今後も執筆したいというモチベーションに繋がった。少しでも本書の内容が誰かの学びとやる気に繋がれば、自分が生まれてきた意義があったのではと思える。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。良い学びを!

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初書籍『なりたい自分との出会い方』の概要、表紙への思いと裏話」への1件のフィードバック

  1. Fitsum

    As always, excellent work! Looking on the outer cover, the outline of the book, and this introduction, I am interested to buy it for my children, myself, and friends. When do you plan to publish the English version?

    返信

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